平成２０年度　事　業　報　告（その６）　 　

冬期研修会から

「つながり」の輪を重ねて，親や家族への援助を！

　1月18日に行われた冬期研修会は，子どもを取り巻く昨今の「大人事情」を受けて，「親や家族への援助のあり方」をテーマに講演とパネル討論会を，サンリフレ函館を会場に行いました。冬休み末のあわただしい中でしたが，会員30名，一般12名，計42名の参加を得て，盛会の内に終了することができました。感謝です！。基調講演として，本会の副会長でもあります小児科医師渋谷好孝先生から，「食」を通しての「親と子と地域の関わり方」を例示していただきました。その中で，どうしていいか分からなくなって混乱している親には，どうすると子どもが変化するのかを「具体的に示すこと」の必要性を確認することができました。親を責めることなく，支援の仕方を上手に伝えるためにも，別紙記事にある「コミュニティ・レストラン」のような「場所と人材の確保」が求められます。本会の活動も，そんな「つながりの輪」を築く一助になればと思いました。その後のパネル討論において示された，各立場からの「支援メッセージ」をお伝えします。

　

【親や家族への支援メッセージ】
□成田行子氏（臨床心理士・市立保健所相談員）：少子化に伴い，一人っ子も増えており，子育てに　関する親の緊張が高まっている。母親の10人に1～1.5人が抑鬱症状を呈している。受容と共感を　基本姿勢としながらも，カウンセリングの枠組みを守ることで，けじめの大切さも伝えている。
□山本良子氏（南北海道教育センター指導主事）：時代のスピード感もあり，子育てや問題解決の仕　方も「速く・簡単に」が広がっている。親子とも忙しい中ですれ違うことが多いからこそ，食事　や入浴を共にし，「家族一緒に何かする・子どもの話をじっくり聴く」等を大切にしてほしい。
□宮田　宏氏（函館市立日吉が丘小学校教諭・ことばの教室担当）：我が子に関して「～と言われた　～のようだ」と，人から聞いたように述べる親が増えた。成長の節目を受け入れることができず，　周りに原因を置き換える親も多い。「話ができること」は「楽しく幸せなこと」ととらえてほしい。
□伍楼礼子氏（北海道自閉症協会道南分会会長）：我が子に「障害がある」と言われたら，頭が真っ　白になった。子どもの障害を受け入れる大変さに気づいてほしい。その苦しみに寄り添ってほし　い。甘えている親も多いけれど，安心して毒を吐く相手と場が本当に欲しいのである。その際，　自分の考えを押しつけるのではなく，親のがんばりを認めながら，温かく見守ることを求める。

＜他団体：学習会・研修会のご案内＞
１　ＤＶ防止講演会････■「交際している女子高校生の5人に一人がDV行為の経験者！」
　＜日　時＞　2009年2月24日(火）18：30～20:30
　＜会　場＞　函館市女性センター（東川町11-12）
　＜対　象＞ 一般市民（定員50名）
　＜テーマ＞「デートＤＶ」
　＜講　師＞　 中田　慶子 氏（NPO法人「DV防止ながさき」代表）
＜その他＞　・参加費は800円，学生・生徒は無料。事前申込必要なし。
　　　　　　　・問合せ：道南ジェンダー研究ネットワーク（0138-23-2504：竹花）
＊2月25日（水）10:00～11:30：サンリフレにて防止教育についての学習会もあります。

２　精神保健講演会････■「野中先生の知見を得る絶好の機会です！」
　＜日　時＞　2009年2月28日(土）13：30～15:30
　＜会　場＞　函館市総合保健センター２階
　＜対　象＞ 一般市民・支援者等
　＜テーマ＞「精神障害の理解と支援のあり方」
　＜講　師＞　 野中　猛 氏（日本福祉大学教授）
＜その他＞　・参加費は無料。事前申込必要なし。
　　　　　　　・問合せは，市立函館保健所精神保健担当（0138-32-1534：上野）
・駐車場が混み合いますので，できるだけ公共の交通機関を利用のこと。

３　ボランティア研修会：■障がいあるの子どもを地域ぐるみで支えるために
　＜日　時＞　2009年3月6日（金）10:00～12:00　
　＜会　場＞　函館市総合保健センター２階・教育指導室
＜テーマ＞　「障害のある子どもたちの放課後支援に向けて」
　＜講　師＞　 小笠原一郎氏（北海道発達障害者支援センター「あおいそら」指導員）
　＜申　込＞・参加費は無料。申込は，NPO法人「みんなのさぽーたー わっとな」
　　　　　　　TEL・FAX（0138-86-6515），携帯：090-9433-7001，
　　　　　　　Mail：watona＠opal.plala.or.jp.にて，お申し込みください。

【連 絡・お 知 ら せ 】
　今年度の年会費を未納の方は納入をお願いします。会費は例年通り３０００円です。
　現在，７９名（学生会員７名を含む）の方からの納入がありますが，今年度事業が後半
に入ることからご協力をお願いしたく存じます。
　郵便振込または学習会参加の折にお持ちいただければ幸いです。
　振込番号は，郵便振込　２７５０－０－３７４６６　：南北海道教育臨床研究会

＜南北海道教育臨床研究会事務局＞　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　〒041-0812　函館市昭和１－１１－１ 　TEL・FAX：０１３８－４５－２４３９
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　小岩眞智子（＊自宅が事務局となっています） 　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　・Ｅメール：k-rinsho@sea.ncv.ne.jp 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　・ホームページ：http://www2.ncv.ne.jp./˜kojina/rinsho/ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　・函館市の学校メールをご使用の方は，中部小学校：片桐由博教頭までお届けください。　　

年間事業計画へ戻る